流域に思い巡らす
丹波ほっこり農園のあります流域は由良川水系の土師川の上流部にあたります。
分水嶺としてはかなり低い丹波高原を源流とするため、もともと水量が多いほうではないのです。
今日、ゆっくりと土師川を観察してみると、ここ数日間の日照りのと稲作の育成期の影響で水量が少ないのに気がつきました。
農業には水は不可欠でとても重要で、川はなくてはならないものです。
(このブログを更新中に久しぶりのにわか雨が降ってきたようです。)
川を見るたびに、「水は上流から下流に流れる。」という当たり前のことを前提に、
上流の村々の暮らしを想い、
上流からの水の恵みに感謝し、
下流の村やまちの生活に思いを巡らし、
下流への清流を届ける思いやりの
精神の重要性を感じます。
このような精神は、あらゆる分野や場面でも共通するもので、この精神が欠けた時に悲惨な事件が起きたり、憎悪の関係が生まれます。
昔は流域内で舟運もあり、話す方言や生活様式も共通するなど川とその流域で面的な「流域交流文化圏」がありました。
しかし、今は道路や鉄路が開通すれば、異質な文化が急激に入り込んでいく点と線で繋ぐ関係になりました。
そんなことから上流下流関係の精神は薄らぎつつあります。
道路や鉄路が開通すれば便利になると喜ぶ一方、淋しさも覚えます。
白鷺の 膝下低く 川流る(呆悦)