農業もまだまだ・・・。
丹波ほっこり農園は、葡萄の作業がピークのシーズンです。
今日から某農業従事者養成校からインターンシップ生を受け入れ3日間、葡萄の花穂の調整などに従事してもらいます。
まだ19歳という若さであります。
若い人の農業離れが進んでいるが、こうして若くから農業に従事していこうとする若者がいることは、まだまだ農業も捨てたものではないようです。
また、最近では農業女子も増えつつあります。農業も昔と違い機械化が進み、力仕事から如何に機械を使いこなせるかになりましたから、女子力で健康、美容、環境の三つの「~う」で新しい農産品を栽培するケースが増えてきています。
こうした若者が田舎で農業をし、生活ができる経済システムが成り立つのか。やり方次第では可能性を大いに秘めているかもしれません。
束の間の 日陰の一服 ホトトギス(呆悦)
気品の堅持
野の藤の花が散り、里には桐の花が盛りを向かえています。
同じ紫の花ですが藤の花は垂れ下がり山から野に侵食していますが、桐の花は御門の葉が下から支え、天に聳えるように咲いています。
桐は里に植えられタンスなどの高級家具の材料になります。咲く姿はキリリとした気品さを保っています。
わが里にはところどころに美しい桐の花を見かけます。
人も気品があると、何となく近寄りがたいと同時につい、ひかれてしまいます。
昔アイドルとして活躍した人がなんと下品な姿でテレビに出てくるとげんなりしてしまいます。
人も寄る年波には勝てずシワや染みも出て、皮下脂肪も増えてしまいますが、身だしなみ、身こなし、身振る舞いが出来ていると、歳をとっても気品を感じます。
そんなおばあちゃん達に会いたいし、そんな歳の取り方をしたいものです。
桐の花 白無垢姿 里をゆく(呆悦)
夢は夜ひらく
車に乗せてもらっていると、宇多田ヒカルのお母さんの藤けい子が唄った「夢は夜ひらく」が懐かしく耳に入ってきました。
一方、花は昼開くのが多いと思います。
庭の芍薬の花も昼には開き、夜には静かに花弁を閉じています。
夢というのには二つあります。
睡眠中に見るものと、ああしたいこうしたいと想像を膨らますものです。
夢が 「ひらく」とは後者のことで「拓く」と書くのが正解でしょう。
閉じられた暗闇の世界で妄想とも思える思いを巡らす、これが「夢は夜拓く」なのでしょう。
これが、眼で現実が見える明るい昼間ではとても夢を拓くことなんかできません。
夜に構想を練ったり、小説や詩を書いたり、酒を飲みながら新しいアイディアを議論したりするのは、これが理由なのでしょう。
丹波ほっこり農園も次に何をどういうように作り育てるか夜に考えています。
ところで、花でも夜に「開く」花があります。どんな花弁の花か夜に思い出してください。
不安げに 芍薬の花 揺れ咲きし(呆悦)
洞窟探検
昨日、宣言どおり洞窟の中に入り込みました。
この地方の山間部には昔から崖下に横穴が家毎にあり、さつまいも等を刷りぬか(籾殻)を敷き詰め保存していました。
崖下は地下になるので外気温に影響を受けず、長期に保存できたのです。
しかし、危険だとかいう判断や生活が変化する中で、横穴は埋め戻され姿を消していきました。
洞窟と聞いて最初に思ったのは、生姜の種イモを翌年までそこで保存できないかということでした。
そういえど、やはり暗闇の洞窟に入るのは、怖いしある程度の勇気がいります。
懐中電灯を照らしながら一足ひと足、入ると高さ2m、幅2m、奥行10m程度。
昨日の外気温は25度以上はあったが、洞窟の中はひんやり。コウモリ二匹がいただけで白骨死体などはなく、ひと安心。
マンガン鉱石を掘りあてようと昭和50年代に地域外の人がコツコツと掘ったということらしい。しかし、マンガン鉱石は見つからず、途中で諦めたようです。
この利用方法は、生姜の種イモ保存やキノコ栽培をとりあえずやってみようと思いますが、氷室のような利用など、恐怖から夢へ変わりました。
五月晴れ 背に一筋の 冷や汗や(呆悦)
洞窟農業―こわぁワクワク
先日の朝方、話の弾みに「地域の外れにマンガンの鉱石を掘っていたという横穴があるの知ってるか。」と古老から聞き、早速、探検に出掛けました。
廻りは静かで誰も通りかからない場所にあります。
ひんやりした暗闇に死体でもあったらどうでしょうと不安で、ちょっとだけ覗き、その日は後にしました。
今日は懐中電灯で照らし正確な状況を把握しようと思います。というのも洞窟農業をやってみようと思うからです。
ホワイトアスパラ、椎茸、ウド等の栽培、生姜、芋等の保管、氷室などに活用できるのではないか夢が拡がります。少しビビりながら。
緑蔭の 水滴りぬ 夢の跡(呆悦)
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そろそろ房が・・・
葡萄の新芽が出揃いました。
房を付ける新枝だけを残し余分の新枝を取り除く「芽かき」作業が一昨日で終わりました。
来週からは新しい枝に付いた房の元になる花穂をひとつだけ残して、ひとつひとつを小指の長さ程度に房の原型づくりに入ります。 また、房が上手く垂れ下がるように新枝を支線に誘引します。
月末には花の開花状況を見極めて、種無しにし、成長を促す処理(「ジベレリン」)をひとつひとつの房に二回、一定の日数を経て行います。
来月からは、出荷する時の房のイメージで粒を間引いていきます。そして、ひと房毎に袋掛けをしていきます。
今年は約8000房にこれらを施します。
この間にも園内の雑草は容赦なく伸びてきますし、雨が少なければ水やりをして病害虫にも気を配る必要があります。
これからが葡萄の仕事の最盛期です。
葡萄が店頭に並ぶ時に値が張るのも納得してもらえるのではないでしょうか。
野良仕事 あれもこれもと 日永かな(呆悦)